波の終わりへ リリース目前

あと40分ほどで第二歌集「波の終わりへ」がリリースされます。


前作「記憶の襞」の兄弟作であり、2011年からの自分の集大成でもあります。

拙い部分はたくさんありますが、ぜひ聴いてみてください。



記憶の襞、出立

本日12月17日、新城遼の第一歌集「記憶の襞」がCDでリリースされます。


とはいえ、手売りですのでご購入いただける方は新城遼ホームページのコンタクトから、もしくは何らかの連絡手段によってご連絡いただければと思います。お手数おかけしますがよろしくお願いします。


ライブをやって会場で売る予定でしたが、このような状況ですので今のところライブの予定は未定です。

気兼ねなくつつがなく歌える日はいつ来るのでしょうか。


私ができる何らかのやり方でこれからも発信していき、歌を、音楽を止めないことを第一にやっていきたいと思っています。いい知らせができるようにゆっくり頑張りますのでよろしくお願いします。


今日は「記憶の襞」の1曲目、雨庵(うあん)の歌詞を公開します。

この曲はこの先生きていく道筋がわからないながらも、何かに追われて歩を進めていた頃に作った曲です。

背筋を伸ばしたり丸めたり、それは自分の背中だったり誰かの背中だったり。


この曲で感じていた気持ちは今でも揺らぐことなく、私の糧、ともすれば足枷になっている気がします。




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「雨庵」


いつかは音もなく羽のような軽さで

北の方へ向かう 雪の花が散らつく


間違い探しを続けるのに飽きても

答え合わせは永遠にできなくて


うつる心弛まぬように僕は背中を触る

これが進む道だとは誰もわからないままで


いつかは息もなく水のような仕草で

地下の方へ向かう 闇の中辿りつく


埋め合わせを勘違いにまかせて

いたちごっこが永遠に終わらない


流す涙止まらぬように僕は頭を叩く

これが生きることだとは誰もわからないままで


うつる心弛まぬように僕は背中を触る

これが進む道だとは誰もわからないままで

はじめまして

お初にお目にかかります。新城遼と申します。


この度、1st E.P「記憶の襞」をリリースすることになりました。12月10日にBandcampで、17日にCDでリリースします。


新しい曲からかなり古い曲まで、どれも僕にとっては大事な5曲を録音しました。


極端なまでに個人的な記憶や空想の中から紡ぎだしたこの曲たちが、他の誰かにとっても大事なものとなり得るのかなり得ないのか、それは僕にもわかりません。


ただ、なんの因果か偶然か同じ時に同じ場所に生まれ出会った僕たちを、繋ぐものではあって欲しいと思っています。


僕らが根本的に断絶していて表層的な共感に終始してしまうのであれば、むしろ隔てられたままでもいいから、互いの指先の微細な襞に入り込めるようにしたい。そんな期待を持ってしまいます。


ぜひ「記憶の襞」を聴いて欲しいです。


リリースに先立ち、E.Pに収録されている「傘の下」という曲をSoundCloudで公開します。


以下、歌詞を掲載しますので、何を歌っているのかということも含めて聴いていただきたいです。


今後ともよろしくお願いします。




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「傘の下」


遠ざかる君の足音 疑いをはさめず

雨が指を濡らす 凍える造花の枝


何を思えばいいのかわからなくて

帰ることだけ考えていた


さびついた心をあたためる火を

灯すこともとうに諦めていたのに


夕暮れの僕の傷跡 光るわけもなく

嘘が指を汚す 瞬く手先の襞


何を思えばいいのかわからなくて

消えることだけ考えていた


蔑んだ心を通わせる気を

宿すこともとうに諦めていたのに


さびついた心をあたためる火を

灯すこともとうに諦めていたのに