お初にお目にかかります。新城遼と申します。
この度、1st E.P「記憶の襞」をリリースすることになりました。12月10日にBandcampで、17日にCDでリリースします。
新しい曲からかなり古い曲まで、どれも僕にとっては大事な5曲を録音しました。
極端なまでに個人的な記憶や空想の中から紡ぎだしたこの曲たちが、他の誰かにとっても大事なものとなり得るのかなり得ないのか、それは僕にもわかりません。
ただ、なんの因果か偶然か同じ時に同じ場所に生まれ出会った僕たちを、繋ぐものではあって欲しいと思っています。
僕らが根本的に断絶していて表層的な共感に終始してしまうのであれば、むしろ隔てられたままでもいいから、互いの指先の微細な襞に入り込めるようにしたい。そんな期待を持ってしまいます。
ぜひ「記憶の襞」を聴いて欲しいです。
リリースに先立ち、E.Pに収録されている「傘の下」という曲をSoundCloudで公開します。
以下、歌詞を掲載しますので、何を歌っているのかということも含めて聴いていただきたいです。
今後ともよろしくお願いします。
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「傘の下」
遠ざかる君の足音 疑いをはさめず
雨が指を濡らす 凍える造花の枝
何を思えばいいのかわからなくて
帰ることだけ考えていた
さびついた心をあたためる火を
灯すこともとうに諦めていたのに
夕暮れの僕の傷跡 光るわけもなく
嘘が指を汚す 瞬く手先の襞
何を思えばいいのかわからなくて
消えることだけ考えていた
蔑んだ心を通わせる気を
宿すこともとうに諦めていたのに
さびついた心をあたためる火を
灯すこともとうに諦めていたのに